第2回 絵と言葉のチカラ展 受賞・入選作品

第2回 絵と言葉のチカラ展 受賞・入選作品

グランプリ

  • 《作品名》
  • 絵/文  石居 麻耶
    《春、再び》

    2022年 65.2×65.2 cm アクリル絵具、万年筆、パネル

    やわらかな風が吹いてきて、
    遠く追いかけていたものがいつの間にか
    すぐ隣で花を咲かせています。
    風に背中を押されるように一歩踏み出し、
    空にかざした手の先に触れた舞い降りる花のひとひらを
    手のひらで静かに受け止めていました。
    はじまりの季節はそんなふうにして訪れる気がします。

    今年も桜を見に来ました。

    花の名前は、花を心の眼で見るためには
    頭の片すみに置いておくくらいに
    思っていてもよいのかもしれません。
    名を知ればそれはいつもの同じ花と思って
    見過ごしてしまうものもあるのです。

    変わりゆくものと変わらないもの。
    同じだけれど同じではない
    その花の新しい姿を今一度心に映しておくために。

    「雲の上はいつも、晴れ」
    明日のことは分からなくても、
    またこの桜を見たいという気持ちが
    再びの春へと心を向かわせます。

  • 《作品名》
  • 絵/文  石居 麻耶
    《夢待ちの花》

    2022年 65.2×65.2 cm アクリル絵具、万年筆、パネル

    春を待ち望む気持ちが
    長い冬を越えて花開きます。

    樹齢千年の桜が咲いていると知りました。

    千年先を想ってみれば、
    今日の日の様々な出来事は
    咲き誇る桜の無数の花々から
    手のひらに舞い降りる
    ひとひらの花びらのよう。

    そこにはまるであなたが居るみたいです。

    千年前を思い描いてみれば、
    昨日一昨日、一年前も数十年前の出来事も
    無数の花びらに紛れて見分けがつかなくなる
    ひとひらの花びらのよう。

    そこにもまるであなたは居るかのようです。

    遥か先の日に希望を重ね見るとき、
    「また来年も桜が咲くのを見たいね」という
    季節の約束が交わされます。
    もう一度会いたい気持ちと、季節の花と。
    さくら通りを駆けてゆくあの子の向かう公園で。

    いしい まや  1978年千葉県生まれ。2004年東京藝術大学大学院美術学部デザイン専攻描画造形研究室修了(中島千波研究室)。安宅賞(02年)。奨学生美術展(05年)。サロン・ド・プランタン賞(04年)。「絵と言葉のチカラ展」「芸術新潮」賞(​22年)。パブリックコレクション:佐藤美術館、​​日南町美術館、​八千代松陰学園、​船橋市立船橋高等学校、​立川相互病院、船橋市立医療センター、順天堂大学医学部附属浦安病院。画集『或る日々の光景』(新風舎)、作品集『Daily Light』。国内外個展、グループ展、アートフェア多数。
NOBUKO賞
  • 《作品名》
  • 絵/文  横山 芙實
    《母子像》

    2022年 65.2×53.0 cm 土絵具、岩絵具、アートクロス

    母よ、
    母よ

    浮かびたゆたう
    ぬくもりの

    思い出づるは
    在りし日の

    ああ鼻をつく
    地のにおい

    よこやま ふみ  1992年宮崎県生まれ。2017年女子美術大学大学院博士前期課程美術研究科日本画研究領域修了。卒業制作賞、佐藤国際文化育英財団第25期奨学生(15年)。KENZAN2016 N賞(16年)。女子美術大学美術館賞、作品収蔵、女子美術大学美術館奨励賞、「ギオン相模原賞」大賞、(17年)。「ArtistGroup-風-大作公募展」入賞(17年、19年、20年)。個展、グループ展多数。

受賞作品

  • 《タイトル》 齋 正機賞 
    絵 倉田 和夫 / 文 香織
    《BREAD・136》
  • 《タイトル》 齋 正機賞 
    絵 倉田 和夫 / 文 香織
    《BREAD・137》
  • 《タイトル》 山下裕二賞 
    絵/文  片山 勝
    《通り過ぎた街角》
  • 《タイトル》 「芸術新潮」賞 
    絵/文  谷口 朋栄
    《まぶたの裏》
  • 《タイトル》 上野松坂屋賞 
    絵/文  山下 健一郎
    《月ノ輪会議》
  • 《タイトル》 佳作賞 
    絵 小川 貴寛 / 文 中川 朝子
    《命の光》
  • 《タイトル》 佳作賞 
    絵/文  柴田 明宏
    《愛夜行路》
  • 《タイトル》 佳作賞 
    絵/文  野上 悟
    《夏の始まり》
  • 《タイトル》 佳作賞 
    絵/文  福永 智子
    《いつかの夏》

入選作品

  • 《タイトル》
    絵/文  秋山 謙二
    《ぼくの友だち》
  • 《タイトル》
    絵/文  有田 巧
    《翼の肖像・遠い空》
  • 《タイトル》
    絵/文  池上 武男
    《口伝(烏天狗を見るすべ)》
  • 《タイトル》
    絵/文  鵜飼 義丈
    《眺むる。》
  • 《タイトル》
    絵/文  内田 喜久子
    《祈り》
  • 《タイトル》
    絵/文  内田 喜久子
    《森に生きる》
  • 《タイトル》
    絵/文  S.muto
    《薄日の冬》
  • 《タイトル》
    絵/文  大石 恵子
    《Kappa》
  • 《タイトル》
    絵/文  大橋 春菜子
    《母のふるさと》
  • 《タイトル》
    絵/文  大森 梨紗子
    《小さき唄》
  • 《タイトル》
    絵/文  大脇 勇人
    《六花》
  • 《タイトル》
    絵/文  岡部 良平
    《男の子のマーチ》
  • 《タイトル》
    絵/文  片桐 聖子
    《ヒガンの道》
  • 《タイトル》
    絵/文  勝倉 大和
    《団地》
  • 《タイトル》
    絵/文  勝倉 大和
    《下町》
  • 《タイトル》
    絵/文  鴨下 潤
    《ふたりは今日も》
  • 《タイトル》
    絵/文  川畑 聡美
    《輝き》
  • 《タイトル》
    絵/文  河邉 雅子
    《いつも一緒》
  • 《タイトル》
    絵/文  北口 久人
    《海の花畑》
  • 《タイトル》
    絵/文  栗山 広直
    《Sweet Shoes》
  • 《タイトル》
    絵/文  笹岡 照子
    《まりつき( 絵日記昭和30 年)》
  • 《タイトル》
    絵 柴田 光恵 / 文 伏見 浩之
    《ある日 君と コーヒーと》
  • 《タイトル》
    絵 渋澤 円花 / 文 早川 弓可
    《孤独な怪獣》
  • 《タイトル》
    絵/文  清水 明美
    《おなかがいっぱい》
  • 《タイトル》
    絵/文  白井 由美
    《若葉風》
  • 《タイトル》
    絵/文  仙波 サクラ
    《存在》
  • 《タイトル》
    絵/文  立花 大聖
    《眠りの処方箋》
  • 《タイトル》
    絵 TANAKA AZUSA /文 木田 昨年
    《my glint》
  • 《タイトル》
    絵/文  CHIE
    《FOPPISH GIRL -つかむ-》
  • 《タイトル》
    絵/文  寺崎 城介
    《うめぼし》
  • 《タイトル》
    絵/文  照沼 敦朗
    《ミエテル ノゾム君の看板集め》
  • 《タイトル》
    絵/文  冨田 淳
    《思春期》
  • 《タイトル》
    絵/文  野上 悟
    《おもい》
  • 《タイトル》
    絵/文  樋口 ナオミ
    《恋慕》
  • 《タイトル》
    絵/文  福永 智子
    《蒼き風音》
  • 《タイトル》
    絵/文  ベルトン ジェイミー
    《バケツ》
  • 《タイトル》
    絵/文  Bonlight
    《愛しかない》
  • 《タイトル》
    絵/文  松永 知久
    《ながれぼし》
  • 《タイトル》
    絵/文  松永 知久
    《月夜の花嫁》
  • 《タイトル》
    絵/文  水野 政雄
    《郡上おどり》
  • 《タイトル》
    絵/文  水野 政雄
    《郡上八幡の大神楽》
  • 《タイトル》
    絵/文  村山 建司
    《騒がしい階段》
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